『キングコング』
『キングコング』やっと観て来た。
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『ロードオブザリング』は1作目以外は展開がテキトー過ぎてあまり好きじゃないんだが、『キングコング』はけっこう面白かった。3時間は長すぎだと思うが、とりあえずダレずに見ることはできた。これは大スクリーンで観ないと価値の無い映画かもしれない。正直TVサイズでは(さらにトリミングしたりすると)あんまり楽しめないかも。
やはり見所はコングのアクションシーン。3頭のT-REXとのバトルは圧巻だし、ニューヨークの町で暴れるシーンもものすごいデキ。フルCGでここまでモンスターを生っぽく描けるものかと思った。何気に背景の30年代(くらい?)のニューヨークの町並みとかもすごい。同じような時代設定だと思われる、『スカイキャプテン』
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー プレミアム・エディション [DVD]
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アクションだけじゃなく、コングのユーモラスな動きや表情(ヒロインとのやりとりなど)も非常にクオリティが高く、バカみたいに演出過剰じゃない、非常によい頃合だと感じた。コングの人間味というか感情を持っている感じがストーリーのポイントなので、大事に演出したんだろうが、ちゃんと成功しているのがすごい。
しかし同じくCGをやっている身としては、こんなものを見せられると、もうリアルなのはやめようみたいな気分になってしまう。もはやどういうフローで作っているのか想像つかないや。もちろん、モデリング、テクスチャー、シェーダー、ライティング、リグ、アニメーション、レンダリング、ファー、コンポジット(そういえばコンポジターだけで30人近くクレジットされてたな)などなど各構成要素でどういうことをしているのかは大まかには想像つくんだが、ここまでの完成画像を見せられるとねぇ。コングが海の手前まで来たとき、どうせ水には入らんだろうとか思ってたら、普通に水に入って毛をわざわざ濡らしてみたり、首長竜の大群が谷を駆け抜けるシーンとか(やりすぎなので映画としてはどうかと思うが)、T-REXがいろんなポーズで跳んだりひっくり返ったり、見たこと無いアニメーションを見せるシーンもすごい。手前に実写の人が合成されたシーンなんかで、解像度の問題なのか、多少違和感を感じることが多かったが、まあこれくらいなら普通は気にしないわな。そうそう、ヒロインのアクションもすごい。『プレデター』
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あと、アランリーがコンセプトアートにクレジットされていたが、『ロードオブザリング』とよく似たガジェットやライティングがいっぱいあって、好きな人には嬉しいのかもね。個人的にはもうちょいファンタジー色は薄い方がよい気がしたが。
とまあ、色々見ごたえのある映画なんだが、やはり3時間は長い。特にコングの出てこない前半は1/3くらいにしてほしい。ベースのストーリーはほとんどの人が知ってるだろうから、それをなぞりつつどれだけ飽きさせないかに工夫を凝らそうとしているのは見て取れるのだが、まんべんなくディテールに懲りすぎて、やや冗長な感じを受ける。船のシーンも長すぎだし、ゲームのためなのか知らんが、こんなに色んなモンスター出す必要があったのか?島の原住民なんかそんなに長い時間描く必要あるとも思えないし、かといって肝心のディテール(島の生態とかテキトーだし、どう考えても臭そうなシーンでだれも臭そうじゃなかったりとか)の説明が足りない気もするし。家でTVで観てたら多分寝るだろうな。まあ、未見で気になっているのならば、劇場でやっている間に見ておくことを強くオススメする。