『The有頂天ホテル』

近所の映画館にて『The有頂天ホテル』を観てきた。

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション [DVD]

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公開初日に観に行ったのはかなり久しぶり。これを観たがっている嫁さんが出産を間近に控えているということもあり、行ける内に行っておこうということで早めに観に行った。三谷幸喜監督作は『ラジオの時間』
ラヂオの時間 スタンダード・エディション [DVD]

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『みんなの家』
みんなのいえ スタンダード・エディション [DVD]

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共に見ていてそれなりに好き。
ちなみに三谷幸喜脚本で一番好きなのは『12人の優しい日本人』。
12人の優しい日本人 [DVD]

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ということで、レイトショーで観に行ったのだが、結構な人数が開場前から並んでおり(普段行列が出来るような劇場じゃない)、年齢層も幅広く、さすがにTVでメジャーになると集客力が違うなーと感心。興行収入50億行くかもという記事も出たくらいだもんな。
観た感想としては、後半がとても面白い。前半はキャラクターのネタ振りや状況説明に比重が置かれているのでどうしてもノリ切れないところがあるが、後半それらのネタ振りが様々な形で結び付けられて、非常に楽しめる。ほぼリアルタイムの2時間ドラマという中でこれだけの数のキャラクターを描ききっているのはやっぱり凄いと思う。『オーシャンズ11』
オーシャンズ11 特別版 [DVD]

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なんて12人描こうとしてめちゃくちゃ見づらいシビアな演出の映画になってしまっていたがそういう詰め込み過ぎみたいなストレスは無く観ることが出来る。まあグダグダなエピソード(役所広司が奥さんに嘘ついて猿芝居(鹿芝居?)するクダリとか)もあるんだけど。色んなお遊びが沢山あってそういうのが好きな人はよりいっそう楽しめるはず。『みんなの家』の夫婦が冒頭に出ていたり、特殊メイクでスポックみたいな耳の親子が出てきたり、アヒル使った腹話術師とか、妙にハードボイルドなホテル探偵とか、気付かないような細かいネタもいっぱいありそう。個人的に一番笑ったのは西田敏行演じる演歌歌手のとあるセリフだったが。でも結局のところ、一番感じたのは、「これTVで見たら最高だろうな」というヒトコトに尽きる。出演者も豪華だし、シナリオも凝っていてとても面白いのだけれど。どうもスケール感が小さいというか。それは画面の構図だったり、ライティングだったり演出だったり、そもそも脚本のノリだったり様様な理由が重なってそういう印象になってしまうのだろうけど。でもまあ一年に一回くらいはこういう映画も観たいなと思える一本。